ガレージハウスの建築コストや税金はいくら?固定資産税がかかるガレージの特徴について解説

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マイカーをお持ちなら、家を建てる際には駐車スペースについても検討することになるでしょう。車も家と同じように大切な資産ですので、愛車を安全に保管しておけるガレージハウスは魅力的です。

ガレージハウスを検討する際には、建築コストや税金などの費用面も気になりますよね。そこで今回は、ガレージハウスの建築にかかる費用や、固定資産税がかかるガレージの特徴などについて解説いたします。

ジョイフルホームのガレージハウスの事例についてもご紹介していますので、どんなガレージハウスにするか迷っている方はぜひ参考にしてください。

ガレージハウスとは?

ガレージハウスとは、駐車スペースを建物の中に組み込んでいる住宅のことです。主に、戸建て住宅の1階部分に車を駐車しておけるガレージを設置する形になります。

ガレージ部分は、インナーガレージやビルトインガレージなどとも呼ばれており、1階部分の横に設置するサイドガレージや、四方を壁で囲わないオープンタイプなどもあります。

ガレージハウスのメリットとしては、
・愛車を風雨や紫外線から守れる
・いたずらや盗難防止になる
・乗り降りや荷物の積み下ろしが便利
・作業場や遊び場としても活用できる
・家の中から愛車を眺められる
などが挙げられます。

ガレージハウスの魅力についてもっと知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
▶▶︎ 「ガレージハウスの魅力5選!実際の間取りも一緒に紹介」

ガレージハウスの費用相場

ガレージハウスを建てるなら、建築コストや税金などについても知っておいたほうがいいでしょう。ガレージハウスを建設するにはどのくらいの金額がかかるのか、まずは一般的な費用相場について紹介します。

ガレージハウスの坪単価は70万~(※ただし物価高騰に注意)

ガレージハウスの坪単価は1坪50〜80万円が目安と言われています。ただ、昨今の急激な価格高騰により、坪単価は70万〜を見ておいたほうが安心です。

ハウスメーカーの過去の実績だけでなく、現在の相場に沿った見積もりを取ってもらい、複数社でしっかり比較しましょう。

ガレージ部分に必要な広さは車1台あたり4~5坪

一般的に、普通乗用車1台あたりに必要な広さは、4~5坪程度です。

駐車場での自動車を収容するスペースは、国土交通省では以下のように「駐車ます」の大きさが定められており、車種や車の大きさによっても異なります。

駐車ますの大きさ〔単位:m〕
設計対象車両長さ幅員
軽自動車 3.6 2.0
小型乗用車 5.0 2.3
普通乗用車 6.0 2.5
引用元:国土交通省P10「2.4.2駐車ます」

たとえば、普通乗用車の場合は長さ(奥行)6.0m×幅2.5m=15㎡となり、1台につき4.5坪程度のスペースが必要だということがわかります。

坪単価を70万としたときの費用相場は以下のようになります。

対象車両ガレージの広さ費用相場
軽自動車 2坪~ 140万円程度~
小型乗用車 3.5坪~ 245万円程度~
普通乗用車 4.5坪~ 315万円程度~

上の表は車1台分の相場ですので、2台分の場合は2倍、3台分の場合は3倍で計算してみてください。

建築費用だけではない!ガレージにも固定資産税がかかる!

ガレージを作ると、住宅と同じように固定資産税がかかることもあります。建築費用だけでなく毎年課税される金額や、課税対象になるかどうかも把握しておきましょう。

固定資産税とは?

固定資産税とは、土地や住宅などの不動産のほか、工場の機械や会社の備品などの償却資産にかかる税金で、毎年1月1日時点に保有している人に課税されます。

固定資産税の算出方法は、市区町村の長が総務大臣が定めた基準に基づいて固定資産を評価し、評価額を基に課税標準額を決定します。

固定資産税の税額は、課税標準額に税率の1.4%をかけた金額となりますので、課税標準額が1,000万円なら固定資産税は年額14万円と計算できます。

ガレージも条件を満たすと建物と見なされて固定資産税がかかる可能性があります。ガレージハウスを建てる際には、どんなガレージに固定資産税がかかるのか確認しておきましょう。

3つの課税条件

ガレージが建物と見なされて固定資産税がかかるのは、外気分断性・定着性・用途性の3つの課税条件を満たした場合になります。

課税条件①:外気分断性

外気分断性は、風雨や温度などの外部の気象条件から建物の内部を保護し、室内と室外の空気を分断している建物かどうかを判断するものです。

具体的には、
・建物が3方向以上の壁に囲まれていること
・屋根があること
・建物の内部と外部が区別されていること
を満たしていると、外気分断性があると判断されます。

また、ガレージの出入り口にシャッターを設置すると、壁がなくてもシャッターを閉めた状態が外気分断性があると認められます。

課税条件②:土地への定着性

土地への定着性は、建物が土地に固定されていて容易には移動できない状態かどうかを判断します。

地面の上に置いてあるだけのガレージは当てはまりませんが、建物を基礎で地盤に固定していると、土地への定着性があるという条件を満たすことになります。

課税条件③:用途性

用途性は、建物に特定の目的や用途があるかどうかで判断されます。たとえば、住宅は住居用、倉庫は保管用の用途性があります。

ガレージも車を保管するという目的のために作られますので、一般的に用途性があるとみなされますが、3つの課税条件すべてを満たした場合のみ、固定資産税の課税対象となります。

どんなガレージだと固定資産税がかかる?

3つの課税条件を満たしたガレージとはどのようなものか、イメージしやすいよう特徴や種類についてご紹介します。種類によっては固定資産税がかからないガレージもありますので、検討してみてください。

固定資産税が“かかる”ガレージの3つの特徴

固定資産税の課税対象となるガレージには、ビルトインガレージ・プレハブ小屋・コンテナハウスの3種類が挙げられます。

①ビルトインガレージ

ビルトインガレージは、駐車スペースを住宅に組み込むタイプのガレージです。家の内部にガレージを設置すると外気分断性・定着性・用途性の3つの条件を満たし、課税対象になる可能性が高くなります。

ただ、ガレージハウスとしてビルトインガレージを設置する場合、面積によっては固定資産税の緩和措置を受けることも可能です。
※固定資産税の緩和措置については、後ほど詳しくご説明します。

②プレハブ小屋

プレハブ小屋は、あらかじめ工場で製作した部材を建築現場で組み立てる工法の建築物です。組み立てたプレハブ小屋を地面に置いただけでは固定資産税の課税対象にはなりませんが、基礎工事を行って地面に固定すると、土地への定着性 が認められ課税対象になります。

地面に固定しない場合でも、電線などを通して継続使用することが認められると、間接的に土地への定着性があると判断されることもあります。

③コンテナハウス

コンテナハウスは、輸送用として使われていたコンテナを倉庫や住居などに活用した建築物です。

コンテナハウスを車を保管するためのガレージとして利用することもできますが、建築物に該当するコンテナハウスは外気分断性・定着性・用途性の3つの課税条件を満たすため課税対象になります。

固定資産税が“かからない”ガレージやカーポート

ガレージの種類によっては、3つの課税条件を満たさず固定資産税がかからないタイプもあります。

①カーポート

カーポートは屋根と柱だけで構成されており、壁に覆われていないので固定資産税はかかりません。

固定資産税についてだけではなく、設置費用や撤去費用も安く済みますし、施工期間も短くコストが抑えられるというメリットもあります。

ガレージとカーポートの違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
▶▶︎ 「【車好き必見】ガレージとカーポートの違いとは?メリット・デメリットや選び方を解説!」

②バイクガレージ

バイクガレージは、主にバイクを収納するための物置のようなタイプで、置くだけで設置できるものなら固定資産税がかかりません。
ただ、3方向以上の壁と屋根があれば外気分断性の要件に当てはまり、基礎工事を行って地面に固定すると課税対象になるので注意してください。

バイクのためにガレージを作りたいという方には、バイクガレージもおすすめです。

ガレージハウスの固定資産税の緩和措置

ガレージハウスによく用いられるビルトインガレージは、外気分断性・定着性・用途性の3つの課税条件を満たして固定資産税の課税対象となる可能性が高くなります。

課税対象になる場合は、ビルトインガレージの固定資産税の緩和措置についても知っておきましょう。

面積によって固定資産税が安くなる可能性がある

ビルトインガレージは床面積によっては、固定資産税の緩和措置の対象となります。

緩和措置の内容は、ガレージの床面積が住宅全体の床面積の1/5未満なら固定資産税の計算から除外され、その分の評価額が下がり固定資産税が安くなるというものです。

たとえば、住宅全体の床面積が150㎡(約45坪)のとき、ガレージの床面積が30㎡(約9坪)未満ならこの緩和措置が適用されます。ガレージ部分に必要な広さは車1台あたり4~5坪(15㎡程度)とされていますので、この床面積で普通乗用車2台を駐車するのなら、ガレージは30㎡を超えない面積が望ましいです。

固定資産税の算定は自治体によって変わる

固定資産税は、市区町村の長が固定資産を評価して課税標準額を決定するため、自治体によって固定資産税の規定が異なることもあります。

ガレージに電動シャッターなどの設備を導入した結果、床面積が1/5未満でも固定資産税の評価対象になったという事例もあります。

面積だけでなくガレージの仕様や設備についても、緩和措置の対象になるかどうかを確認しておくと安心です。

建築コストをかけた分だけ、近づく“理想の住まい”

愛車をお持ちで家を建てるなら、庭に駐車スペースがあるととっても便利ですよね。オープンな駐車場から柱と屋根だけのカーポート、家の中にガレージを組み込んだガレージハウスなど駐車場のタイプもさまざまです。

ガレージの中でも、屋根と壁に囲われたガレージハウスは建築費用や固定資産税がかかりコストが上がることが考えられます。その分、車を安全に保管できる、乗り降りが便利などメリットも多いため、建築コストをかけた分だけ理想の住まいに近づくといえます。

固定資産税の緩和措置もありますので、なるべくコストがかからないよう面積や仕様を確認し、ハウスメーカーなどにも相談しながら進めていってください。

ジョイフルホームのガレージハウスの事例をご紹介!

ここで、実際にジョイフルホームで建築したガレージハウスの事例をご紹介しますので、どんなガレージハウスにするかお悩みの方はぜひイメージしてみてください。

3階建ての家

1階をビルトインガレージにした3階建ての家です。



土地に余裕がないと駐車スペースを確保するのが難しいこともありますが、1階部分をガレージにして、2階・3階を住居スペースにすれば、狭小地でもゆとりのあるガレージが作れます。



電動シャッターも設置してあるので、風雨や盗難から愛車をしっかり守れて安心感があります。



雨の日でも濡れることなく車に乗り降りでき、玄関にも直結しているので荷物の出し入れもしやすそうですね。

ビルトインガレージと屋上テラスがある家